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残高の繰延べと失効

PAY.JP における残高の繰延べルールと失効処理の仕組み

PAY.JP では、決済で発生した売上金を加盟店様の口座に振り込みますが、振込額が最低入金額に満たない場合は次回以降に繰り延べられます。また、一定期間振り込まれないまま残高が放置されると、残高は失効し請求権が失われます。このページでは、残高の繰延べと失効の仕組みについて説明します。

残高繰延べの基本

繰延べが発生する条件

Balance (残高)APIの総額(net)が 0円以上10,000円未満 の場合、その残高は次の締めサイクル以降へ自動的に繰り延べられます。

繰延べ中の Balance は state=collecting のまま推移し、新しい Statement(取引明細)が追加されるたびに残高が積み上がっていきます。

繰延べの仕組み

Balance(残高)の振込は締め日ごとに判定されます。最低入金額に満たない場合、その Balance(残高)は closed=falsestate=collecting のまま次のサイクルまで保持されます。

繰延べが終了するタイミング

残高の繰延べは以下のいずれかの条件で終了します

  1. 繰延期限を迎える(後述)
  2. 加盟店が退会する

繰延期限の管理

繰延期限の更新ルール

繰延期限は、売上による Statement (取引明細)APIBalance (残高)APIに追加されるたびに更新されます。

繰延期限の計算

type=sales の Statement が Balance に追加されると、繰延期限はその Statement に関連する Term(集計区間)の 終了日から1年後に更新されます。

ただし、売上以外の Statement(振込手数料、サービス利用料など)の追加では繰延期限は更新されません。また、繰延期限は延長されるだけで、短縮されることはありません。

繰延期限の例

例:2025年1月の売上
├─ Term: 2025/1/1 ~ 2025/2/1
├─ Statement生成: 2025/2/1
└─ 繰延期限: 2026/2/1(Termの終了日から1年後)

その後、2025年6月に新しい売上が発生した場合
├─ Term: 2025/6/1 ~ 2025/7/1
├─ Statement生成: 2025/7/1
└─ 繰延期限更新: 2026/7/1(新しい期限)

繰延期限切れ後の処理

最低振込金額の処理

繰延期限を越えた Balance(残高)は、次の締め処理で 最低振込金額が1,000円に引き下げられて 振込判定が行われます。

振込失敗時の失効

繰延期限切れの Balance(残高)が1,000円以上であっても、以下のような理由で振込に失敗した場合は残高が失効します。

  • 口座情報の相違
  • 口座が閉鎖されている
  • その他の振込エラー

振込先口座情報の確認

残高失効を防ぐため、管理画面から振込先口座情報が正確に登録されているか定期的にご確認ください。

残高失効の詳細

失効処理の流れ

Balance(残高)が失効すると、以下の処理が自動的に実行されます

  1. Statement の追加

    • type=forfeit(残高失効)の Statement(取引明細)が生成される
    • 失効金額は subject=forfeit の statement_item として記載される
    • この Statement(取引明細)はマイナス金額で、Balance(残高).net が 0 になる
  2. Balance(残高)の状態更新

    • state=transfer に変更
    • closed=true に変更
    • closed_date に失効処理日が記録される

失効した Statement(取引明細)の構造

{
  "id": "st_xxx",
  "object": "statement",
  "type": "forfeit",
  "net": -5000,
  "created": 1704067200,
  "items": [
    {
      "subject": "forfeit",
      "amount": -5000,
      "name": "残高失効"
    }
  ],
  "balance": "bal_xxx",
  .....
}